U20ニュージーランド代表 75-0 U20ウルグアイ代表
（予選プール　第1戦／2009年6月5日(金) at愛知・名古屋市瑞穂公園ラグビー場）

名古屋・瑞穂で行なわれるU20世界ラグビー選手権。日本代表戦ですら先年度13年ぶりに東海地区　瑞穂で行なわれ、"世界"と名の付くラグビーの大会は当然初めて行なわれる。
本日2試合目となり早朝からの雨も上がり、グランドはやや湿っているがプレーするのには、なんら申し分ない状態である。ナイター照明も灯り、カクテル光線に照らされる中、ニュージーランド、ウルグアイ両国が入場し両国国歌斉唱が始まった。このころには、観客も2500人を超えた。続いて名古屋の観客の一番のお目当て、ニュージーランドの戦いの踊り"ハカ"が催された。観客が固唾を呑んで見守る中、静寂な静けさとは対照的に緑のじゅうたんの上で、黒ずくめの戦士が相手を威圧する舞いは、見応えのある物であった。

試合開始序盤、ウルグアイは、先ほどの戦いの踊りに挑発を受けたように、勇猛果敢にニュージーランドの足下に頭から突き刺さる。ウルグアイの前に出る圧力の強さでニュージーランドもプレーが乱れる。しかし、9分ニュージーランドは、中央付近左中間ラックより9-11-12-11と展開し、左ウィング　ザック・ギルフォードが中央に先制トライ。フルバック　コーディー・レイのゴールも決まり7-0となる。
11分ニュージーランドは、自陣10mライン付近スクラムより左に展開し、左センター　ショーン・トゥリビーが左中間にトライ。5点を追加し、12-0となる。その後も15分、18分とBKに展開し、スコアを伸ばす。中盤、ウルグアイも接点での当たりの強さで頑張り、拮抗した状態が続く。しかし、ニュージーランドは、32分、36分とFW、BK一体となり追加点を加え36-0で前半を終了した。

後半3分、ニュージーランドは、敵陣22m付近ラックより10-11-2-15展開しフルバック　コーディー・レイが左中間にトライ、41-0とする。その後もFWのポイントより素早くBKに展開し、スーパー14で活躍する左ウィング　ザック・ギルフォード、右センター　ウィンストン・スタンレイを中心に確実にスコアを伸ばし75-0でノーサイドとなり、ニュージーランドが大会初戦を飾った。ウルグアイも当たりの強さを時折見せるが、キック中心の攻めでスコアには至らなかった(大久保 誠)

──ウルグアイとニュージーランドの違いは何か？
ファン・ディアゴ・オルマエチェアキャプテン
「ニュージーランドは、きちんと揃っている。ウルグアイのセットプレー、スクラムなどのミスがめだって、力の差が感じられる」

ブルーノ・グルンワルトコーチ
「力の差、スピードの差があり、セットプレーで押されてマイボールがキープできなかった。ウルグアイは一生懸命ディフェンスし、プレーしたが力の差で負けてしまった」

U20ニュージーランド代表
デーブ・レニー監督
「勝ってとてもハッピーだ。全員を同じくらい使えたのでよかった。今までやってきたことは的確で正しかった。いくつかいいトライもあったし、いいサポートプレーもあった。しかし、いくつかの課題は残った」

アラン・クルーデンキャプテン
「いいムードで試合ができ全員がフィールドに立てたことを喜んでいる。新しい目標を立ててアイルランド戦に臨みたい」

──残ったいくつかの課題とは何か？
デーブ・レニー監督
「一番最大の課題は、コンタクトエリアで始めはしっかりできたが、アタックミスなどがあった。コンタクトエリアを重視して試合をしたい」

──アジアでの慣れない環境での試合だが、気を遣っていることは何か？
デーブ・レニー監督
「4日に一度の試合なのでとてもタフで、次はアイルランド戦だから、選手ひとり一人の仕事をバラしたい。名古屋を楽しみたい。一番したいことは、選手ひとり一人の仕事量をバラすことだ」

──名古屋でハカを見るのは2回目だが、練習はどこでしていたのか？
アラン・クルーデンキャプテン
「毎日の練習の後10分ぐらいみんなで集まって工夫しながら練習していた」